2018年4月9日月曜日

HONDA オデッセイ 外装パーツ Vol.2

 

こちらは、HONDA オデッセイ フロントリップスポイラーとリアガーニッシュです。ご依頼では下地作業も承っています。
右の写真はリアガーニッシュなんですが、メッキパーツのみ下地作業を承っています。

 

まずはメッキパーツからいきます。今回、メッキの剥離が困難でしたので、下地剤にてメッキ処理を行っていきます。メッキ表面は、塗膜が剥がれないようにサンディングしてキズをつけます。(左の写真)
右の写真はウラ面をサンディングしているところです。もともとメッキ上への塗料のノリは良くなく、下地剤を使用しても塗膜が剥がれてしまうことがあります。ただ、だからと言って何もしないのはどうかな?と思いますので、メッキ上といえども、剥がれづらい塗膜を目指してみようかなと思います。汗
塗膜が剥がれやすいポイントは、特に端面からのケースが多いかなと思います。なので、オモテ面以外にウラ面(端面)も念入りにサンディングしておきます。

 

サンディングが終わったら下地剤を塗装します。メッキ処理の下地剤はエッチングプライマーを使います。エッチングプライマーは速乾性でメッキとの反応も良く、上塗りとの密着性が高い塗料になります。

右の写真はウラ面です。先ほど、塗膜はウラ面(端面)から剥がれるケースが多いと書きました。これに加えて、塗膜は塗膜のキワ(境目)から剥がれてしまうことが多いです。そこで、塗膜のキワ(境目)は作らないように、ウラ面にもエッチングプライマーを巻き込んでおきます。おそらく、剥がれづらい塗膜になっているかなと思います。汗

エッチングプライマーを塗装後したらサーフェーサーを塗装…といきたいところなんですが、塗料メーカーから、【エッチングプライマーの塗装後は上塗りまで1時間以上開ける】とご通達がございましたので、ここははやる気持ちを抑えつつ、気長に待つことにします。笑

…とは言っても、ボーッと気長に待っても仕方がないので、乾燥を待っている間にフロントリップスポイラーの下地を作っていこうかなと思います。笑

 

こちらはフロントリップスポイラーです。フロントリップスポイラーは社外品パーツでして、パーツメーカーから下処理に関しての指示書がございました。(右の写真)
指示書の中には、【密着剤の使用は避け、サフェーサーを必ず使用してください】と書かれていましたので、これからサーフェーサーを塗装していきます。

ところで、塗装用語って人それぞれ呼び方が違うんですよね。
例えば…
・【Surfacer】→【サーフェーサー】、【サフェーサー】
・【Clear coat】→【クリヤーコート】、【クリアーコート】
・【サーフェーサー】の略語→【サフェ】や【サフ】
一見、どれが正解なの?って思うかもしれませんが、人それぞれ育った環境で呼び方が違うだけかなと思います。まぁ相手に伝われば良し!ってなカンジで、どれも正解かなと思います。ちなみに私は、【サーフェーサー】、【クリヤーコート】、【サフェ】と呼んでいるような気がします…笑

 

さて、パーツメーカーの指示書通りに下地を作りました。メッキパーツのエッチングプライマーの乾燥も終わっていましたので、まとめてサーフェーサーを塗装していきます。(右の写真)
パーツメーカーの指示書には、【サフェーサーには、必ず軟化剤を混ぜて下さい】と記載されていましたので、クロマックス塗料のフレキシブルアディティブ(805R)をサーフェーサーに添加してあります。軟化剤は洗濯をする際に使う柔軟剤みたいイメージでして、乾燥しても塗膜が硬くなりすぎず、柔軟性のある塗膜に仕上げてくれます。特に、フロントリップスポイラーは柔らかい樹脂で成形されていて、非常に捻れやすいので、軟化剤が必須かなと思います。

ところで、サーフェーサーの色なんですが、今回上塗り色が黒系とダークグレー色なので、通常のグレータイプより若干黒くしています。当店のサーフェーサーの色は、真っ白と真っ黒と、その中間色のグレーと3タイプあるんですが、何故3タイプあるか分かりまますか?
例えば、上塗りが白の場合に真っ黒のサーフェーサーを塗装してしまうと、上塗り色を染め上げるのにコート回数が増えてしまいます。コート回数が増えてしまうと、塗膜が厚くなって乾燥不良の原因にも繋がります。また、塗装工程の時間が大幅に長くなってしまいます。なので、塗膜の薄膜化と時間短縮を考慮して、上塗り色に近いサーフェーサーを選ぶようにしています。

塗装って最初の一歩目が重要なんですよね。最初の一歩を間違えると、自分の描いていた理想の仕上がりから離れてしまうんです。なので、ボタンのかけ違いのないように、理想の仕上りから逆算していって、最初の一歩目を踏むようにしています。
とは言っても、それでも失敗は付き物なんですけどね。苦笑

それでは、サーフェーサーが乾燥したら、次回は上塗りに入ります。もうしばらくお待ちくださいね。

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