2019年12月24日火曜日

MINI ヘッドライト&テールライトリング ピアノブラック化 Vol.2

 

こちらは、MINI ヘッドライト&テールライトリングになります。
前回の作業では、上塗りを行いました。
塗膜の乾燥が終わりましたので、これからクリヤーオーバーコートを行っていきます。

 

クリヤーオーバーコート前には、前回の上塗りの際にできた塗膜の肌(ラウンド)を平らにサンディングします。(左の写真)

ここで、当店のピアノブラックの特長をご紹介させていただきます。

🔸ピアノブラック
①漆黒味の高いブラックを使用
②クリヤーベースの厚みでグロス度アップ
③フロー性

①は、STANDOX社の水性塗料の中でも漆黒味の高いブラックを使用しています。
②は、クリヤーコートを2回に分けて行っています。

③なんですが、塗料はエア式のスプレーガンで霧状に微粒化させて吐出していますが、微粒化といっても1粒1粒球状になって吐出しているんです。
この球状の塗料がコート回数で蓄積されていくと、徐々に塗膜の肌(ラウンド)が形成されていきます。
今回の上塗りでも、ベースカラーで3コート、クリヤーコートで2コート、計5コートの塗膜の肌が形成されています。
これでも十分製品になるレベルなんですが、ピアノブラックはフロー性を重視していますので、ここでは終わりません。

そこで、1度目の上塗りでできた塗膜の肌(ラウンド)をサンディングで平らにしておきます。
こうしておくことで、2回目のクリヤーコートではクリヤーベースのみが塗膜として形成されるので、コート回数も減り、高いフロー性が得られます。

ちなみに【ピアノブラック】と偉そうに言ってますが(苦笑)、このやり方は以前から使われている塗装工程になります。
私が自動車板金塗装業界に居た20年以上も前から、【ミラーフィニッシュ(=鏡面仕上げ)】なんて呼ばれていました。
ミラーフィニッシュとは、塗膜表面を鏡のようにフラットに仕上げることを意味しています。

またミラーフィニッシュでは、耐スリ性の高い【ダイヤモンドクリヤー】や【スーパーフッ素クリヤー】といったクリヤーベースを使用することもありました。
どちらも塗膜硬度の高さはハンパなかったです。笑

そんな経験を元に誕生したのがピアノブラックになります。
ミラーフィニッシュはとても良い塗装工程なので、良いものは後世まで伝えていきたい…そんな願いも込めています。

ところで、お客様は自家塗装を行っているとのことでして、実際に車両には自家塗装品(ツヤ消し)が装着されていました。
私も拝見させていただいて、純正品!?と目を疑うほどでした。
とても器用な方ですね。
ただツヤ消しは行えても、ツヤ有りがむずかしいと仰っていました。
個人的には、ツヤ消しの方がむずかしいかなと感じているんですけどね…汗

このブログをご覧いただいて、少しでもお客様の自家塗装ライフのお役に立てればいいなぁなんて思います。
…とはいえ、私の知識なんてたかが知れてますので、すべてを鵜呑みにされないようお願いします。汗
一概に【塗装】といっても、塗装屋さんによって考え方ややり方が違いますからね。
あとはたくさんのご経験を積まれていくと、お客様に合った塗装が見つけられるのではないかなと思います。

さて、作業に戻ります。汗
右の写真はサンディング後になります。
ツルツルになりました。笑

 

サンディングが終わったら、クリヤーオーバーコート用のセッティングをします。(左の写真)

セッティングが終わったらクリヤーオーバーコートを行います。(右の写真)

 

テロテロです。笑

それでは、塗膜の乾燥が終わりましたら完成になります。
もうしばらくお待ちくださいね。

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