AUDI A6 内装パネルの加工依頼を承りました。
ご依頼内容をまとめましたのでご紹介させていただきます。
🔸ご依頼内容
🔹ピアノブラック塗装
・カラー:リアルブラック(STANDOX社製水性塗料:スタンドブルー)
となります。
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
また、ご来店いただきまして誠にありがとうございました。
それでは作業に入らせていただきます。
ご依頼品の表面には、艶消しブラック塗装が施されていました。(上の写真)
自動車内装パーツで艶消し仕様の場合は旧塗膜が弱く、溶剤入りのベースカラーをダイレクトに塗装してしまうと、チヂレといって、上塗り塗料が旧塗膜をグチャグチャに侵してしまう場合があります。
このチヂレ防止対策として、下地剤(サーフェーサー)を塗装して、シールしてから上塗りを行う必要があります。
ただ、今回のご依頼はピアノブラック塗装になります。
当店のピアノブラックで使用しているベースカラーはSTANDOX社の水性塗料(スタンドブルー)になりますが、水性塗料には溶剤が含まれていないため、旧塗膜を侵す心配がありません。
なので、弱い旧塗膜でも下地剤(サーフェーサー)を使用せずに、ダイレクトに上塗りが可能になります。
ちなみに水性塗料を取り入れた理由は、環境面や人体へ及ぼす影響の緩和も去ることながら、黒の漆黒味の高さと、こうしたチヂレ防止のための下地費用(サーフェーサー)が掛からないからになります。(ピアノブラック塗装は安価ではないですからね…汗)
これを機に、ゆくゆくは完全水性塗料化を目指していきたいなと思っています。
…とはいえ、水性塗料は水に溶けてしまうので、水に触れてしまう水圧転写には不向きなんですけどね。苦笑
適材適所で水性塗料化を目指していきたいなと思います。笑
さて、塗料のノリを良くするための足づけ(研磨)が終わったら、上塗り用のセッティングをします。(左の写真)
セッティングが終わったら、ベースカラー(水性塗料)→クリヤーコートと上塗りを行います。(右の写真)
オーダーいただいた色はリアルブラック(色味:青味のあるブラック)になります。
ここで、リアルブラックにお決めいただいた経緯をご説明させていただきます。
ご依頼品はダッシュボードに取り付けされるらしいのですが、ご依頼品以外にも隣接されるパネルが艶有りブラックで塗装されていました。
一概にブラックといっても色味が異なる場合があるので、隣接パネルとの色味に誤差が生じないよう、お客様にご来店いただいた際に色味の確認を行っていただきました。
色味の確認当初、お客様はまったく分からないとのことでしたが、カラーサンプルで色味の比較をしながらご説明している中で、最後はその違いにご納得されていました。
それにしても、私も隣接パネルの存在を知りませんでしたので、隣接パネルをご持参いただいて良かったです。汗
それでは、塗膜の乾燥が終わりましたら、次回はクリヤーオーバーコートに入ります。
もうしばらくお待ちくださいね。