2018年11月12日月曜日

TOYOTA プリウスα Sツーリング インパネアッパーパネル Vol.3


こちらは、TOYOTA プリウスα Sツーリング インパネアッパーパネルです。前回の作業では、ベースカラーとクリヤーコートを行いました。ご依頼ではピアノブラック仕様で承っていますので、これからクリヤーオーバーコートに入ります。

 

まずは、塗料のノリを良くするための足づけ(研磨)を行います。(右の写真)

ところで、当店のピアノブラック仕様ってご存知でしょうか?
少しだけご説明させていただきますね。汗

◯当店のピアノブラック仕様
①クリヤー層の厚みで深いツヤ感を演出
②塗膜表面は鏡面仕上げ

①に関してです。
クリヤーベースは1度にノセることが出来る塗膜の厚みは塗料メーカーから規定されていますので、1回目のクリヤーベースを熱乾燥にて完全硬化した後、2回目のクリヤーコートを行って塗膜の厚みを持たせています。ちなみに2回目のクリヤーベースは、通常のクリヤーベースよりも厚みのある塗膜に仕上げることが出来る、クロマック塗料の【3800S】を使用しています。【3800S】は優れた耐擦傷性を持ち合わせているので、キズが目立ちやすいピアノブラック仕様には最適なクリヤーベースかなと思います。

②に関してです。
前回の作業ブログで霧吹きを例にご説明させていただきましたが、スプレーガンで塗料を吹き付けると、少なからず塗膜表面にラウンド(凹凸)が生まれます。今回も1回目の上塗りでベースカラーとクリヤーコートを行いましたが、ベースカラーのコート回数分、若干ではございますが塗膜表面にラウンドが生まれています。そこで、2回目のクリヤーコート前にサンディングペーパーでサンディングして、塗膜をフラットな状態に仕上げています。(右の写真)
こうしておくと、ツルッとした表面にクリヤーベースだけがノルので、塗膜をフラットに仕上げることが出来ます。ちなみにこの塗膜表面をツルツルのフラットに仕上げるやり方は、塗装用語で【鏡面仕上げ】、または【ミラーフィニッシュ】なんて呼ばれています。

以上が、当店のピアノブラック仕様のご説明になります。汗

 

さて、それでは2回目のクリヤーコートに入ります。(右の写真)
先ほども書きましたが、2回目のクリヤーベースは【3800S】を使います。

【3800S】の特長をいくつか…汗
・膜厚:45〜80μ(通常クリヤーベース:50〜60μ)
・シンナー希釈:5〜10%(通常のクリヤーベース:20〜30%)

膜厚やシンナー希釈を比較する限りでは、かなり濃厚な塗膜になりそうですね。笑
通常のクリヤーベースはシンナー希釈が高かったり、溶剤分が含まれているので、若干ですが熱乾燥後に塗膜がヤセてしまう傾向にあります。ただ、【3800S】は溶剤分が少なく固形分が多く含まれているため、熱乾燥後に形成される塗膜の密度が高くなります。なので、熱乾燥を行っても、塗り上がったままの状態をキープしてくれるんです。また分子の結合力も強いので、キズがつきづらく、耐候性のある塗膜に仕上げてくれます。

ちなみに【3800S】でのクリヤーコートは、ピアノブラック仕様やクリヤーオーバーコートでのご依頼のみとなります。大変申し訳ございません。汗

ちなみのちなみにですが、通常のご依頼で使用しているクリヤーベースの性能が粗悪品といったことではないのでお間違えのないようにしてくださいね。あくまでも、【3800S】と比較した場合ですので。。

 

それにしても、テロテロです。笑
【3800S】のポテンシャルもありますが、1回目のクリヤーベース無くして語れないツヤ感かなと思います。しっかり土台役を土台役を買って出てくれたクリヤーベースに感謝ですね。笑

それでは、塗膜が乾燥したら完成になります。もうしばらくお待ちくださいね。

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