こちらは、3コートキャンディ塗装でご依頼いただいている、HONDA バイク サイドカバーです。前回の作業では、調色を行いました。色が作成出来ましたので、これから3コートキャンディ塗装に入ります。
塗料のノリを良くするための足づけ(研磨)を行ったら、上塗り用のセッティングをします。(左の写真)
セッティングが終わったら3コートキャンディ塗装…とその前に(苦笑)、サイドカバーはプラスチック製品でしたのでプラスチック専用プライマーを塗装しておきます。(右の写真)
プラスチック専用プライマーの塗装後は30分ほどのインターバルを取らないといけないので、それまで放置して待ちます。
さて、プラスチック専用プライマーの塗装から30分が経過しましたので、3コートキャンディのベースカラーを塗装します。(右の写真)
ベースカラーの塗装が終わったらキャンディカラーを塗装します。(右の写真)
ところで、今回のご依頼内容は3コートキャンディ塗装なんですが、【3コートキャンディ塗装】の意味ってご存知でしょうか?
キャンディカラーは隠蔽力がないので、キャンディカラー単体で下地を染め上げることが出来ません。なので、まずは下地を染め上げるためにベースカラーが必要になってきます。このベースカラーが1層目に当たり、2層目がキャンディカラーになります。そして最後に透明なクリヤーベースが3層目になります。
ベースカラー、キャンディカラー、クリヤーコート、この3層からなる塗膜の層を3コートキャンディと呼んでいます。
3コートの仲間は他にもあって、自動車で言えば、ホワイトパール、パールホワイトがありますね。作業工程としては、ソリッドカラーのホワイトベースを塗装後、パールベースを塗装してクリヤーコートでとじてします。
ちなみにですが、ホワイトベースにパールを混合して塗装すると色が濁ってしまいます。これは、ソリッドカラーにパールが埋もれてしまうからです。なので、ホワイト系のベース上にパールベースをサッと吹き付けて、奥行き感のある色合いを表現しています。
今回も、キャンディカラーの塗装後に透明なクリヤーベースを使用してクリヤーコートを行っています。
イイ感じです。笑
右の写真は、お借りしたカラーサンプルと比較したモノになります。
良い色合いになっているのではないかなと思います。汗
それでは、3コートキャンディ塗装でご依頼いただいたサイドカバーは、塗膜の乾燥が終わりましたら完成となります。次回は、水圧転写でご依頼いただいているパーツの作業に入ります。もうしばらくお待ちくださいね。