2018年10月15日月曜日

HARLEY-DAVIDSON XL1200X フューエルタンク Vol.2


こちらは、HARLEY-DAVIDSON XL1200X フューエルタンクです。前回の作業では、透明なクリヤーベースを使って下地を作らせていただきました。下地用のクリヤーベースの乾燥が終わりましたので、これからブラックメッキ調にカラーリングを行なっていきます。


まずは、下地用のクリヤーベースをサンディングします。(上の写真)
ブラックメッキ塗装はメッキ感を生かしてカラーリングを行ないますので、メッキをキズつけてしまうと、そのキズがそのまま表れてしまいます。なので、メッキまで到達しないようにサンディングしていきます。

 

上の写真はサンディング後です。
何とかメッキをキズつけずに済みました。汗

 

サンディングが終わったらカラーリングをしていきます。(右の写真)
オーダーいただいた色はヴィオラブラックになります。
カラーリング濃度はダーク仕様で承っています。
ヴィオラブラックの色味は赤青味のあるブラックになります。

ところで、塗装用語で【吹きムラ】ってご存知でしょうか?
吹きムラの原因はスプレーガンの設定や運行速度、運行パターンなとが大半を占めていますが、エアの供給も関係しています。
エア式のスプレーガンの場合、エアの圧力で塗料を飛散していますが、エア圧が一定ではなく、息つぎをしています。手でグーとパーを繰り返してみてください。グーは塗料が飛散していない状態で、パーは塗料が飛散している状態になります。これをスプレーガンに見立てて塗装と同じようにスプレーガンのように運行すると、塗料が飛散しているところと飛散していないところが出てきます。この飛散しているところしていないところの差が、吹きムラになる原因に繋がります。特に、ブラックメッキ塗装の場合は、白いメッキを透かしながら黒を薄く着色していきますので吹きムラ率は高いです。汗

ただ、吹きムラを軽減することが出来ます。
通常のスプレーガンの運行パターンは左から右が一般的かなと思いますが、私の場合なんですが、スプレーガンを運行する際に同じ場所を通らないようにしています。例えば、スプレーガンを左→右と運行したら、次の運行パターンを斜め左上→斜め右下、その次は斜め右上→斜め左下…とスプレーガンを常にクロスさせるようにしています。

ちなみになんですが、吹きムラは面積が広くなればなるほど発生率が高くなるので、このやり方は自動車を補修していた頃によく行なっていました。自補の場合はボンネットやルーフ、側面など広い範囲の塗装が多いですからね。今は小物が主流になりましたのでクロス作業の機会はめっきり減りましが、今回のようなブラックメッキ塗装でフューエルタンククラスの場合はクロス作業を使っています。

ちなみのちなみになんですが、今回も吹きムラのためにクロス作業を行ないましたが、完全に吹きムラがない!といったことではありません。あくまでも吹きムラが軽減された…といったニュアンスになります。汗

 

それにしても、イイ感じです。笑
ヴィオラブラックは個人的に好きな色です。笑

ところで、写真ではヴィオラブラックの良さが写っていませんが(苦笑)、現物はもっと赤青味のあるブラックメッキ調になっていますのでご安心くださいませ。汗
写真はスマホで撮影しているんですが、赤目補正の問題なのか、赤味をしっかり捉えることが出来ませんでした。苦笑

それでは、ご依頼ではクリヤーオーバーコートも承っていましたね。熱乾燥にて塗膜が完全硬化しましたら、次回はクリヤーオーバーコートに入ります。もうしばらくお待ちくださいね。

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