2018年10月13日土曜日

HARLEY-DAVIDSON XL1200X フューエルタンク Vol.1


HARLEY-DAVIDSON XL1200X フューエルタンクの加工依頼を承りました。ご依頼内容をまとめましたのでご紹介させていただきます。

🔸ご依頼内容
🔹ブラックメッキ塗装
・カラー:ヴィオラブラック
・カラーリング濃度:ダーク
・メッキ表面処理:密着剤
・クリヤーオーバーコート:ブラックメッキ塗装後に再度クリヤーコート

🔹メンテナンス
・ガラスコーティング
・ポリマーコーティング

となります。
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。

さて、それでは作業に入らせていただきますが、その前にご依頼の経緯に関してご紹介させていただきます。

ご依頼品はクロームメッキ加工がなされていますが、こちらはお客様が業者さんにお願いされたそうです。そこで、さらなる高みをとご考案されて当店をご利用いただきました。

お客様にはご来店いただいて打ち合わせをさせていただきましたが、お客様からは、クロームメッキ表面に指で当たる僅かな突起が気になると仰られていました。私も拝見させていただいたところ、ツブツブした突起物を感じました。そこで、本来ならダイレクトにカラーリングを行なうところ、今回はカラーリング前に透明なクリヤーベースを使って下地を作っていきたいと思います。

手順と致しましては…
①透明なクリヤーベースを塗装
②熱乾燥にて塗膜を完全硬化
③サンディングして表面をフラット仕上げ
④カラーリング

となります。
今回、透明なクリヤーベースで下地を作っていきますが、突起物の対策以外にも理由があるんですよね。例えば、クロームメッキの質にもよりますが、クロームメッキの表面って微細な穴(巣穴)が空いている場合があるんです。ブラックメッキ塗装でメッキに巣穴がある場合はパテづけが行えないので、塗料を使って埋めなくてはなりません。ただ、ブラックメッキ塗装の場合はメッキを生かしてカラーリングを行なうので、巣穴を埋めるためにピンポイントで塗装してしまうとそこだけ色が濃くなってしまいます。なので、透明なクリヤーベースを使います。透明なクリヤーベースでしたらコート回数でも色の変化がないので、万が一巣穴があってたとしても対処出来ますからね。

 

さてさて、それでは透明なクリヤーベースを使って下地を作っていきます。
ブラックメッキ塗装は足づけ(研磨)が行えませんので、密着剤(溶剤)を塗装してメッキ表面の処理を行ないます。

密着剤を塗装したら透明なクリヤーベースを塗装します。(上の写真)

ところで、クロームメッキの巣穴について書きましたが、自転車なんかでクロームメッキ処理がされているパーツが赤サビ色に変わってしまうことがあります。アレはサビなんですが、クロームメッキがサビているワケではないんですよね。サビの原因は、ベースとなる鋼板なんです。鋼板の赤サビがクロームメッキの巣穴をツタって露わになっているんです。ということは、クロームメッキには巣穴が存在しているってことなんでしょうね。。

ちなみにですが、ご依頼品にも巣穴がございました。
透明なクリヤーベースを塗装しておいて良かったです。笑
これがカラーリング中に気づいてたらと思うと…ゾッとします…苦笑

それでは、透明なクリヤーベースが乾燥したら、次回はカラーリングに入ります。もうしばらくお待ちくださいね。

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