2018年8月21日火曜日
TOYOTA ノア 内装パネル Vol.2
こちらは、TOYOTA ノア 内装パネルです。前回の作業では、プラスチック表面のシボ模様(凹凸)をスムージングさせていただきました。ご依頼では調色作業も承っていますので、これから調色をしていきます。
上の写真は、調色用としてお借りしたカラーサンプルになります。こちらのカラーサンプルを元に、色を作成していきます。
まずは、メインになる黒の選択をします。一概に黒といっても漆黒味の度合いが違ったり、色味も赤味や黄味、青味を帯びた黒が存在します。お借りしたカラーサンプルの色の傾向としては、当店のピアノブラック仕様で使っているジェットブラック(原色コード:Am5)よりも漆黒味は薄く、黄味がある黒といった印象を受けました。
そこで、ジェットブラックよりも漆黒味がワンランク下で、黄味のあるブラックHS(原色コード:Am6)をメイン色に抜擢してみようと思います。
上の写真は調色後です。(写真が見づらいですね…汗)
調色の結果ですが、メイン色はもちろんブラックHS(原色コード:Am6)君にお願いしました。ただ、ブラックHS君だけでは舞台は飾れず、黄味が足りないかなと思いました。そこで、名脇役であるイエローオキサイドHS(原色コード:Am81)君を共演させてみました。イエローオキサイドHS君は一般的な黄色とは色味が違っていて、酸化鉄系で濁った黄色になります。真っさらな黄色の場合では出番が少ないんですが、色モノ系で黄味が足りない場合は、イエローオキサイドHS君が脇役を張ってバランスを整えてくれます。
さて、これで舞台が完成…といきたいところですが、色モノ混ぜてしまったせいか、黒本来の漆黒味が薄くなってしまいました。そこで、友情出演としてジェットブラック(原色コード:Am5)君に参加してもらいました。僅かばかりの出演でしたが、しっかり漆黒味の黒にまとめあげてくれました。
こうして、3色の個性がぶつかり合い、ひとつの舞台を作り上げた…とさ。笑
ところで、調色って地味な作業って思いませんか?笑
実際、すごーく地味なんですが、私には性に合っているらしく、調色をしている時間は他のことを一切考えないでのめり込んでしまうんです。おそらく、私の人生の中で、もっとも集中している時間が一番長いのは、調色作業かなと思います。
昔は無関心だった調色という名の作業…今では興味が湧くようになりました。笑
それでは、調色作業が終わりましたので、次回は上塗りに入ります。もうしばらくお待ちくださいね。
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