こちらは、SUZUKI アルトワークス フロントグリルです。クリヤーコートで承っています。
フロントグリルは社外品でして、素材はウェットカーボンです。ただ、表面はゲルコート仕上げになっていて、クリヤーコートがなされてません。メーカーからも、劣化防止のためクリヤーコートを推奨しているとのことで、今回オーナー様からご依頼いただきました。
まずは表面を軽くサンディングして足付けをします。(右の写真)
サンディングが終わったらクリヤーコートします。(右の写真)
これでフロントグリルの作業は終わり…と思いきや、ウェットカーボンのゲルコート仕上げからのクリヤーコートはこれで終わらないんですよね。汗
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左の写真をよ〜く見てみてください。
真ん中のカド辺りがプツプツしているのが分かりますか?
分かりづらかったらすみません。汗
ウェットカーボンの表面は一見ツルツルに見えるんですが、実は微細な巣穴が開いているんです。パテ付けやサーフェーサーであれば巣穴を埋めることも簡単なんですが、クリヤーコートのみでご依頼いただいていますので着色された材料が使えないんです。なので、クリヤーコートで巣穴を埋めていきます。
右の写真はクリヤーコートで埋めたモノになります。
巣穴が埋まりましたね。笑
ただ、この後60〜70℃くらいで乾燥させるんですが、巣穴とクリヤーの間に気泡が残ってしまったところは熱で膨張する可能性もあります。また、クリヤーは揮発する溶剤が含まれているので、熱で揮発した際に、少なからず塗膜はヤセてしまいます。(【ヤセて】と書きましたが、クリヤーを100乗せても、熱を加えると80が残って20が揮発するといった意味合いです。ちなみに数値はイメージです。汗)
乾燥で塗膜がヤセてしまうと、巣穴の凹みに沿って窪みが出来てしまい、塗膜表面がフラットに見えません。そこで、乾燥後にサンディングをして、再度クリヤーコートをしていきます。これを繰り返して塗膜表面をフラットに仕上げていきます。
とりあえず、ここでは巣穴を埋めることだけに専念して終わりにしたいと思います。汗
巣穴の数から見るとご依頼品の状態が良いことが伺えるので、おそらく次のクリヤーコートでいけるかなと思います。ダメならサンディングとクリヤーコートのループに入ります。苦笑
さて、こちらは水圧転写でご依頼いただいているリアルーフスポイラーです。サーフェーサーの乾燥が終わりましたので、水圧転写前のベースカラーを塗装していきます。
サーフェーサーをサンディングしたらベースカラーを塗装します。(右の写真)
オーダーいただいた色はブラックです。
それでは、次回は水圧転写に入ります。もうしばらくお待ちくださいね。